ダイアモンドの4C「ファンシーカラー」

ファンシーカラーのダイアモンド。

それは大人のロマン。

 

中には有名なカラーダイアモンドもあり、たくさんの逸話があったりもします。

様々な伝説のあるブルーのホープダイアは有名なのではないでしょうか?

 

また、カラーダイアモンドは、無色のダイアモンドとは違った印象があります。

無色透明なダイアの涼しげで純粋なイメージに比べ

ピンクダイアであれば女性らしさやお花のようなイメージ。

イエローダイアであれば明るさ、陽の光のイメージ。

ブルーダイアは涼しげで、静謐なイメージがあったりと。

ファンシーカラー

カラーの最初の方でお話した「通常の色の範囲」の外にあるカラーについて
つまり、濃い色のカラーダイアモンドについて。
近年、カラーダイアモンドの人気が上がってきています。
カラーの種類は、皆様が想像できるような色はほぼ存在していると言われています。
レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、パープル。
ブラックやブラウンといった色もあります。
変わったところでいくと、カメレオンダイアと言われている
見る角度によって色が変わるダイアモンドもあります。
ファンシーカラーの多くは、純粋な色は少なく。複数の色が混ざっていることも多々あります。
例えばピンクダイアモンドでも、ピンクにブラウンやグレーが入っていたりします。
ブラウンが入っていた場合、ブライニッシュが入っている、などということもあります。
大きくてはっきりとした色のファンシーカラーダイアモンドは非常に希少なため、値段は非常に高くなります。

ファンシーカラーのグレーディング

ファンシーカラーのダイアモンドについてもグレーディングのシステムがあります。
ただ、ファンシーカラーのダイアモンドは上述したように、非常に色の幅が多岐にわたります。
全てを網羅するマスターストーンを揃えるのは、現実的ではありません。
そのため、グレーディングする際は
まず、比較する石と、印刷された色の見本帳を組み合わせて
特徴的カラーを識別します。
次にカラーグレードを判断します。
ファンシーライトや、ファンシーインテンスなど
ファンシーグレードを判別します。
ちなみにイエローに関しては、フェイント、ベリーライト、ライトは適用されません。
カラーグレードは以下のものが存在いています。
フェイント
ベリーライト
ライト
ファンシー
ファンシーインテンス
ファンシービビッド
ファンシーダーク
ファンシーディープ
カラーグレードについては、GIAの公式でも画像付きで説明されています。

カラートリートメント

ダイアモンドでのトリートメントとは
ダイアモンドの色を強めたり、逆に色を除去しようとすることです。
宝石の見た目を向上させるため
例えば、ピンクの色がついている場合はその色を強めたり
クラリティーを向上させようと、人工的に行います。
このような人工的な処理をダイアモンドに施した場合、
必ずその情報を示さなければいけません。
しかし、長期間保有されたあとに、その情報があることを忘れてしまい売却されてしまったり
トリートメントされたダイアだと知らずに相続してしまい、
その後売りに出されたりした場合、そのまま市場に出回ってしまうこともあります。
通常の小売店にある設備では、
トリートメントされたダイアモンドを鑑定することは難しいのですが
鑑定機関であれば、検知可能です。
そのため、鑑定書があれば取引をする際に合法的な取引であることを保証することが可能なのです。

トリートメントの種類

トリートメントの方法で多いのは、放射線をあてるものや熱処理を加えることです。
昔はダイアモンドでいう下の部分(パビリオンファセット、キューレット、ガードル)に
化学薬品の層を薄く塗るといったことがありました。
石をリングにはめてしまうと、何年も気づかれることはなかったそうです。
ただコーティングなので、ダイアモンドを再研磨するとそれがはがれてしまうため
そこでわかるといったことがあったようです。
放射線を照射して、ダイアモンドの色を変えるということも可能になりました。
ブルーやグリーン、イエローやオレンジなどです。
今までは色を濃くしたり、色を変えたりといったことを説明してきましたが
逆に色を除去することもできます。
ダイアモンドに、高温高圧で処理することで、色を弱めたり除去できるのです。
以前はなかなか除去できなかったようですが、近年ではこのようなことまで可能となりました。
…これでも情報量としては概要に近い感じで、なるべく最小限にしてみましたが
それなりの量になってしまいましたね。
なにより、興味を持って読んでいただければと思います。
次回からは、カットについて書いていきます!
Alex iwase